|無機質な画面は、自由度の高い作業机である
エディターとは?
エディターとは、ひと言で言えば「編集するための道具」です。
英語の editor も、もともとは「編集者」という意味を持っています。
つまり、エディターという名前が付くものは、例外なく何かを編集するためのものだと考えて大丈夫です。
文章を編集する。
コードを編集する。
設定を編集する。
データを編集する。
対象は違っても、やっていることは「編集」です。
「メモ帳」もエディター
一番身近な例は、テキストエディターです。
Windowsで言えば「メモ帳」もテキストエディターです。
文字を入力する。
消す。
並べ替える。
コピーして貼り付ける。
保存する。
これだけ聞くと、たいしたことをしていないように思えます。
しかし、これこそが編集です。
Wordのように装飾がたくさんあるソフトとは違い、テキストエディターはかなりシンプルです。
文字を扱うことに特化しています。
余計な見た目の機能は少ない。
そのかわり、扱いやすく、軽く、自由度があります。
コードエディターというものもある
プログラミングの世界にも、エディターがあります。
VBA、HTML、CSS、JavaScript、Pythonなどのコードを書くときにも、エディターを使います。
この場合も、基本は同じです。
コードを入力する。
修正する。
コピーする。
貼り付ける。
一部を書き換える。
保存する。
つまり、コードエディターも「コードを編集するための道具」です。
ここで大事なのは、エディターを開いたからといって、必ず自分で一から全部書かなければならないわけではないということです。
文章の編集者が、すべての原稿を自分で書くわけではありません。
原稿を受け取り、直し、整え、読みやすくします。
コードでも同じです。
AIに作ってもらったコードを貼る。
必要な部分だけ直す。
シート名やフォルダ名を自分の環境に合わせる。
それも立派な編集作業です。
エディターの画面は、だいたい無機質である
「エディター」という言葉が出てきたら、まず無機質でシンプルな画面が出てくると思ってください。
ボタンが少ない。
飾りが少ない。
白い画面、または黒い画面に文字が並んでいる。
最初に見ると、少し冷たい印象を受けます。
しかし、それは不親切だからではありません。
余計な装飾を減らして、文字やコードそのものを扱いやすくしているからです。
たとえるなら、きれいに飾られたショールームではなく、工具が並んだ作業台です。
見た目は地味です。
でも、作業するには強い。
エディターとは、そういう道具です。
なぜシンプルなのか?
エディターがシンプルなのは、扱う対象が「言語」だからです。
文章も言語です。
HTMLも言語です。
CSSも言語です。
VBAも言語です。
言語は、見た目のボタンだけでは表現しきれません。
細かい指示、条件、順番、構造を文字で表します。
だから、エディターはシンプルな文字中心の画面になります。
そのかわり、自由度が高くなります。
ボタンで選べる範囲だけではなく、自分で書いたり、貼ったり、組み替えたりできる。
これがエディターの強みです。
自由度が高いということは、少し怖く見えるということ
自由度が高い道具は、最初は少し怖く見えます。
Excelのリボンボタンのように、見れば何となく分かるものではありません。
エディターには、文字が並んでいるだけです。
どこを触っていいのか分からない。
何を消したら危ないのか分からない。
英語や記号が出てきて、急に専門的に見える。
この気持ちは普通です。
むしろ、最初から平気な人の方が少ないと思います。
ただし、怖く見えることと、本当に難しいことは別です。
エディターで最初にやることは、意外と単純です。
コピーして貼る。
指定された場所だけ直す。
保存する。
必要なら実行する。
まずはこれで十分です。
エディターは「書く場所」でもあり「直す場所」でもある
エディターというと、どうしても「書く場所」と考えてしまいます。
もちろん、それは正しいのですが、もっと大事なのは「直す場所」でもあるということです。
文章を一から書かなくても、誤字や表現方法を直すことはできます。
コードを一から書けなくても、シート名を変更することはできます。
HTMLを全部理解していなくても、リンク先を差し替えることはできます。
CSSを完全に覚えていなくても、色番号を変えることはできます。
これが編集です。
つまり、エディターを使う人は、必ずしも作者である必要はありません。
まずは編集者でいいのです。
エディターに慣れると、作業の幅が広がる
エディターに慣れると、できることが一気に増えます。
WordPressの記事でHTMLを少し直す。
CSSで見出しの色を変える。
VBAのコードを貼り付けてExcel作業を自動化する。
設定ファイルの一部を書き換える。
どれも、根っこは同じです。
文字で書かれたものを、必要に応じて編集しているだけです。
もちろん、深く学べばさらに高度なこともできます。
しかし、最初からそこを目指す必要はありません。
まずは、エディターとは「文字やコードを編集するための作業机」だと理解すれば十分です。
まとめ
エディターとは、編集するための道具です。
テキストエディターなら文章を編集します。
コードエディターならコードを編集します。
VBEならVBAを編集します。
画面は無機質で、シンプルで、少し近寄りにくく見えるかもしれません。
しかし、それは言語を扱うための作業机だからです。
ボタンが少ない分、自由度があります。
飾りが少ない分、拡張性があります。
決まった形に縛られにくい分、自分の目的に合わせて直すことができます。
エディターは、最初から全部を書くためだけの場所ではありません。
貼る。
直す。
整える。
動かす。
それでいいのです。
まずは作者ではなく、編集者としてエディターに向き合えば十分です。
そう考えると、VBEも、HTMLも、CSSも、少しだけ怖くなくなります。

