Windows標準機能で備える 初心者向けブログ記事
確認日 2026年9月29日
パソコンが起動しなくなったとき、バックアップがあっても「どこから復元の画面を開くの?」と困ることがあります。その入口を用意しておくのが、USB回復ドライブです。
PCでは、Cドライブのシステムイメージを「バックアップと復元(Windows 7)」で作成済み。Eドライブの重要データも、別途ほぼ毎日バックアップしています。ここにPC用の回復ドライブを加え、使えるか確認するところまでを整理します。
回復ドライブは非常口の鍵と工具
バックアップを「避難させた荷物」と考えると、回復ドライブは「その荷物を取りに行くための鍵・工具」です。荷物だけでも、鍵だけでも、元の暮らしには戻れません。両方をそろえると役割が分かりやすくなります。
回復ドライブは、普段のWindowsが動かなくてもUSBから起動し、修復用の画面を開くためのものです。この修復用の場所を「Windows回復環境」と呼びます。覚えるのは「非常時の作業場」くらいで十分です。[1][2]
システムファイルを含めても丸ごとバックアップにはならない
作成時に「システム ファイルを回復ドライブにバックアップします」を選ぶと、Windowsの再インストールに必要なファイルも含められます。ただし、自分の文書や写真、後から入れたアプリや設定まで、今のPCをそのまま保存するものではありません。[1]
Excelの作業環境も含めて、保存した日の状態へ戻す役はシステムイメージです。回復ドライブを作ったからといって、日々のバックアップを卒業するわけではありません。工具箱に昨日のExcelファイルは入っていないのです。
この記事で扱うWindowsの範囲
Windows 11を中心に、Windows 10との主な画面の違いも記載します。PCの実際のバージョンは、設定の「システム」→「バージョン情報」で確認してください。画面の文言や利用できる項目は、機種やWindowsの構成によって異なります。
「バックアップと復元(Windows 7)」は古い名称が残る機能で、PCがWindows 7という意味ではありません。このシステムイメージ機能はMicrosoftが非推奨としている旧機能です。本記事では、すでに作成済みのイメージを活用する流れを扱います。[4]
バックアップと回復用メディアの違い
システムイメージは保存した日のPC環境
システムイメージは、選ばれたドライブのWindows、アプリ、設定、ファイルをまとめて保存したものです。Cドライブに加え、起動に必要な小さな領域が含まれることもあります。「Cのバックアップ」という呼び名だけで、保存対象を判断しないようにします。
たとえば9月1日のイメージから戻せば、対象の環境も原則として9月1日時点へ戻ります。9月2日以降に追加したアプリや、Cドライブ上のファイルは、そのイメージにはありません。
Eドライブの日々のバックアップは最新の仕事を守る
Eドライブの重要データをほぼ毎日保存するのは、システムイメージとは別の大切な備えです。Cを元に戻したあと、Eのデータが無事ならそのまま使い、失われていればE用のバックアップから必要なデータを戻します。
ただし、CとEが同じSSDを区切っただけの場合、SSDの故障で両方とも失う可能性があります。ドライブ文字が違うことと、物理的に別の機器であることは別です。バックアップの保存先が別の機器かも確認しておきましょう。
DVDのシステム修復ディスクとUSB回復ドライブ
「システム修復ディスク」はCDやDVDに作る修復用メディアです。「バックアップと復元(Windows 7)」の「システム修復ディスクの作成」から作り、起動には対応する光学ドライブが必要です。[3]
「回復ドライブ」はUSBメモリに作ります。スタートで「回復ドライブ」を検索して作成します。どちらも修復画面への入口になりますが、作成する機能と媒体が違います。DVDを求める画面にUSBを挿しても、USB回復ドライブの作成にはなりません。[1][3]
システム修復ディスク自体に、保存済みのシステムイメージが入るわけではありません。USB回復ドライブも同様です。イメージの保存媒体は別に用意します。
故障したときの連携を一つの流れで見る
① USB回復ドライブで起動 → ② 修復画面を開く → ③ 別に保存したシステムイメージを読み込む → ④ 対象のシステムを保存日の状態へ戻す → ⑤ Eのデータや日付の差分を確認する。
Windowsの不調なら修復機能で直る場合もあります。SSDが物理的に故障している場合は、先に交換が必要です。回復ドライブは工具なので、壊れた部品そのものを新品にはできません。
PCでUSB回復ドライブを作る手順
作成前にそろえるもの
PC本体、消してよいUSBメモリ、管理者の操作ができるアカウント、安定した電源を用意します。USBの必要容量は作成画面の表示に従ってください。容量は構成によって変わるため、「何GBなら必ず足りる」とは決めつけません。
重要 作成すると、選んだUSB内の既存データはすべて消去されます。残したいファイルは別の場所へコピーし、コピー先で開けることを確認してから進みます。[1]
取り違えを減らすため、不要な外付けドライブやUSBは安全に取り外します。特に、システムイメージを保存した媒体を作成先に選ばないようにしてください。PCの自動処理やバックアップが終わった時間帯に作業します。
画面に沿って作成する
1. PCのスタートで「回復ドライブ」を検索して開きます。見つからなければ、Windowsキー+Rで「recoverydrive.exe」を入力します。管理者の確認が出たら内容を確認して許可します。
2. 「システム ファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックを入れ、「次へ」を押します。今回は再インストール用の備えも含めます。
3. 必要容量の表示を確認し、条件を満たすUSBを接続します。一覧に出たUSBの容量やドライブ名を確認して選びます。
4. データ消去の警告を読み、選択したUSBで間違いないことを確認して「作成」を押します。
5. 完了するまでUSBを抜かず、電源を切りません。数分で終わるとは限らず、環境によって長くかかるので時間に余裕を持ちます。(私の環境では30分以上かかった)
6. 完了画面を確認して終了し、安全に取り外します。「PC 回復用 作成日」をラベルに書きます。続いて次ページの起動確認を行います。
FAT32とNTFSを自分で選ぶ必要はあるか
この作成作業では、通常はWindowsの回復ドライブ作成機能に準備を任せます。普段のデータ保存用USBのフォーマット選びと、回復用USBの作成は別の話です。作成後にNTFSなどでフォーマットし直すと、回復用の内容が消えてしまいます。
別のUSBへ替える場合は、PCで回復ドライブを作り直し、起動を確認する方法が分かりやすく確実です。ファイルのコピペだけで起動できるかはUSBの構成にもよるため、複製できたと判断しないでください。
作成後はUSBから起動できるか確認する
この確認は「非常口が開くか」の点検です。実際の復元や初期化は行いません。作業中のファイルを保存し、自動処理が動いていないことを確認してから始めます。
一時的な起動メニューでUSBを選ぶ
1. PCのメーカー名と型番を確認し、説明書で「起動メニュー」または「Boot Menu」を開くキーを調べます。F12やEscなどの例がありますが、機種によって異なります。
2. 回復USBを接続してPCを再起動し、指定のタイミングでそのキーを押します。起動先の一覧から回復USBを選びます。通常のUEFI構成なら「UEFI」とUSB名が付いた項目が目印です。
3. キーボードの選択画面などを経て、回復メニューが表示されることを確認します。「トラブルシューティング」→「詳細オプション」に進み、「イメージでシステムを回復」があるかも記録します。
4. 確認が終わったら前の画面へ戻り、「PCの電源を切る」を選びます。電源が切れてからUSBを抜き、通常どおりPCが起動することを確認します。
確認中は「ドライブから回復する」「このPCを初期状態に戻す」や復元の実行を選びません。USBを選ばずに普段のWindowsが起動しただけでは、USB起動の確認にはなりません。
Windowsの設定から起動先を選ぶ方法もある
Windows 11では「設定」→「システム」→「回復」→「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」へ進めます。Windows 10では「更新とセキュリティ」→「回復」です。再起動後に「デバイスの使用」があれば、接続したUSBを選びます。[2]
この方法でも、単に内蔵の回復画面を開いただけではUSBの点検になりません。USBを起動先として選んだことを確認します。非常時に備え、メーカーの起動メニューの方法も控えておくと安心です。
USBが出ない場合と確認の限界
別のUSBポートやメーカーの手順を確認します。Secure Bootなどの保護設定は、理由が分からないまま変更しません。古い回復メディアが起動制限の影響を受ける場合もあるため、必要なら現在のPCで作り直します。[1]
USB起動が成功しても、イメージの読み取りや実際の復元の成功まで保証されたわけではありません。「USB起動確認済み」と「復元確認済み」は別に記録します。暗号化を使っている場合は、BitLocker回復キーも別途取り出せる場所に確保します。[2]
Cドライブのシステムイメージから戻す流れ
ここからは本当に復旧が必要なときの概要です。復元対象の現在の内容は、保存した時点の内容に置き換わります。正常なPCで練習のために実行しないでください。
まず保存先と復元先を確かめる
回復USB、システムイメージの保存媒体、必要ならBitLocker回復キーを用意します。故障したSSDは交換してから作業します。交換先は容量だけでなく構成にも条件があるため、元と同等以上の容量を目安に、復元画面で適合を確認します。
読める状態の最新データは先に別媒体へ退避します。イメージの保存媒体は「読み出す元」、PCのシステムディスクは「書き込まれる先」です。この二つの取り違えに注意します。
イメージを選んで復元する
1. 回復USBとイメージの保存媒体を接続し、USBから起動します。
2. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「イメージでシステムを回復」を開き、必要に応じて対象のWindowsを選びます。表示によっては、その他の回復オプションの中にあります。[2]
3. 自動検出されたイメージのPC名、作成日時、含まれるドライブを確認します。自動選択が希望どおりでなければ、別のイメージを選びます。
4. 復元先のディスクと対象範囲を確認します。「ディスクをフォーマットしてパーティションに再分割する」などの項目は、他の領域も消す可能性があるため、意味が不明なら進めません。
5. 最終確認で、使うイメージと上書き先が正しい場合にだけ復元を開始します。処理中は電源を切らず、完了後は案内に従って再起動します。
6. Windows、アプリ、ファイル、Eドライブを確認します。必要に応じてEのバックアップから戻し、保存日以降の更新を適用します。自動処理の設定や実行状況を確認してから運用を再開します。
「ドライブから回復する」はUSB内の回復ファイルを使ったWindows再インストール側の操作です。作成済みのシステムイメージを読み込む操作とは違います。似た名前ですが、ここは押し間違えたくない分かれ道です。[1][2]
Eドライブとバックアップを守るために
回復画面では、普段のCやEとドライブ文字が変わることがあります。容量やディスクの構成も照合してください。CとEが同じ物理ディスクにある場合、ディスク全体の再分割でEも失うおそれがあります。
復元に不要な外付け媒体は取り外します。Eが別の内蔵ディスクで、切り離しが必要な場合は、電源を切って機種の手順に従える人に依頼します。イメージが見つからない場合は、媒体の接続、暗号化、保存フォルダーの構成、必要なドライバーを確認し、初期化で解決しようとしないでください。
回復USBとバックアップの保管と更新
専用のUSBにして場所を決める
回復USBは普段のファイルの持ち運びに使わず、専用にします。PC名と作成日を付け、湿気や高温を避けて保管します。バックアップと一緒に所在を記録しておけば、困った日に「鍵を探す旅」へ出ずに済みます。
イメージやEのバックアップは、元データと同じディスク内だけに置かないようにします。可能なら、PCの故障や盗難の影響を一緒に受けない場所にもコピーを保管します。BitLocker回復キーはPCの中だけに保存せず、ブログや公開チェックリストには記載しません。
更新するタイミングを決めておく
Microsoftは回復メディアを毎年作り直すことを勧めています。Windowsの大きな更新や起動に関わる変更のあとも、作り直しと起動確認を検討します。新しいUSBの確認が終わるまでは、旧USBを保管しておくと安心です。[1]
システムイメージは、PCが安定して動いているときや、大きな変更の前後などに更新します。Eのほぼ毎日のバックアップも継続します。イメージと日々のデータの保存日は違うので、それぞれの日付を控えます。
参考にしたWindows公式情報
以下は2026年9月29日に確認したMicrosoft公式情報です。画面が異なる場合は、PCの機種の説明書とあわせて参照してください。
[1] Recovery Drive 回復ドライブ
[2] Windows recovery environment Windows回復環境
[3] Backup restore and recovery in Windows 修復ディスクなどの概要
[4] Deprecated features in the Windows client 非推奨機能

PC用チェックリスト
作成や確認を実際に終えた項目にチェックを入れます。イメージ作成済みでも、復元まで確認したとは限りません。公開時は保存場所などの個人情報を削除してください。
作成する前
□ PCのWindowsのバージョンとメーカー 型番を控えた
□ Cのシステムイメージの保存先と作成日を確認した
□ イメージに含まれるドライブを確認した
□ CとEが同じ物理ディスクか別ディスクかを確認した
□ Eの重要データのバックアップが成功していることを確認した
□ 消してよいUSBを用意し 必要なデータを別に退避した
□ 暗号化の有無を確認し 必要な回復キーを確保した
作成したあと
□ PCでシステムファイルを含む回復USBを作成した
□ USBから起動し 回復メニューを表示できた
□ イメージでシステムを回復の項目の有無を記録した
□ 復元や初期化を実行せずに終了した
□ USBを抜いてPCが通常起動することを確認した
□ USBにPC名と作成日を記載し 保管場所を決めた
次回の自分へのメモ
Windowsのバージョン ______________________________
PCのメーカー 型番 ______________________________
USB作成日 ____________ 起動確認日 ______________
起動メニューのキー ____________ USB表示名 ____________
システムイメージ作成日 ____________ 保存先 ______________
Eのバックアップ確認日 ____________ 保存先 ______________
回復USBの保管場所 ____________ 次回点検予定 ____________
復元の確認状況 □未実施 □実施済み 実施日 ____________



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